こんにちは。
音楽プロデューサーを務めるフライングドッグの福田です。
これから「ささめきこと」の映像世界にどんな音をつけていくか、そろそろその具体的な作業に取りかかろうとしているところです。
いつも思うのですが、よい原作というのはページを開いた瞬間に何かフワッと風のようなものが吹いてきて、その風に乗って音楽が聞こえてくるものなんですね。逆にそれがない原作はダメ。僕はそういう仕事は引き受けません。「ささめきこと」も原作を読んだ時に確かに"ある音"が頭の中に鳴り響きました。あとはその断片的な音をどんな音楽家に頼めばより「ささめきこと」に合う音楽に仕上げてくれるのか、そんなことを考えながら監督や原作者と話し合い、具体的な形にしていくのが音楽プロデューサーの仕事です。
僕がこれまで手がけてきたアニメ音楽には、大きく分けると2つの志向があって、ひとつは「ARIA」や「スケッチブック」などのように、とにかく後世に残るような美しい音楽を作ることを目指すもの。もうひとつは「月詠」の「Neko Mimi Mode」や「NHKにようこそ!」の「踊る赤ちゃん人間」のような、とにかく人が驚くような突拍子もないものを作ることです。しかし、今回「ささめきこと」で僕が目指すものはそのどちらでもありません。しいて言うならば、両者の進化形とでも言うべきものでしょうか...(まだどう着地するかは現時点ではまったくわかりませんが)。
よいアニメ音楽とはフィルムに媚を売ってぴったり寄り添うものではなく、またフィルムからかけ離れたものになってもダメ、音楽単体が個性を放ちながらフィルムに刺激を与え、そのフィルムによってまた音楽がひときわ輝いていく。そんなお互いがお互いを高め合っていけるような音楽作りをこの「ささめきこと」でもしていけたらいいなあと考えています。音楽の出来上がりをお楽しみに!




